南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-55

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

【安般念の四つの段階と

禅相に融入する方法】下

▲【安般念の四つの段階】

《大念処経》の中において、以下の様に言及されている:

先に呼吸を知る事を保持して後初めて、歩き始める。行住坐臥に関わらず、みな、業処の目標と離れる事はできない(安般とは呼吸を知る事)。

業処に(+おいて)濃密に(+意識を保持)できたならば、何日も経たない内に、「似相」は非常に安定する。

この時、修行者は禅相に融入する事ができる。

▲もし、一座のうちに、一時間もたたない内に、心がイライラして、坐っていられないならば、安般念の第二の段階「長短息」に進む。

この様に、一時間座ってもなお妄想の出ない人は1/200であり;普通の人々は座禅・瞑想を始めて暫くすると、妄想を始める。

故に、ある種の人々は、四個の段階に分けて指導しなければならない。そうしなければ、専注力が、一時間を超える事ができない。

この様に人は先に「自然の呼吸を知る」(出入息)45分の後、以下の様に決意する:私は「長短息」を修する。

いわゆる『長短息』とは:

心は鼻と唇の間において、呼吸を知るように努める。ある時は、呼吸(出入息)は比較的速くなるが、これは「短息」である;

ある時は、呼吸は比較的ゆっくりになるが、これは「長息」である。

しかし、故意に呼吸を長くしたり、短くしたりしてはならない。

この様にすれば、疲れる上に、定力も落ちる;自然な呼吸に随順する事。

呼吸が速い時、呼吸が速いと知り、ゆっくりになった時、ゆっくりになったと知る。自然な呼吸を知る事を保持する事。

この様に、安般念の初心者は、第一段階:『出入息を知る事』。

心は、呼吸を知る事を保持し、45分後または一時間後、心が耐え切れなくなった時、「私は長短息を知る」と決意する。

そして、第二段階に進む:『長短息』。

(56につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>