南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』4‐10

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

ここにおいて、あなたはすでに、慈心禅に、相当のレベルまで、熟練したと言える。

故に(+今では)、同様の方法を用いて、約 10人の、あなたが嫌っている人を対象に、修行する事ができる。

ただし、その人たちは、あなたと同性で、生きている人でなければならない。

もし、あなたが菩薩(仏陀の前世)の様な偉人であるならばーー過去世において、菩薩は大猿王に生まれた時、彼は、彼を害するどの様な人をも、恨むことがなかったーーそうであるならば、あなたは誰に対しても、一人として、嫌ったり、軽視したりする事がないであろう。

その様であれば、あなたは、この類の人々を(+瞑想の)対象に、取らなくてもよい。

嫌いな人や、他人を蔑視する事のある人は、この種の人々に対して、慈愛を育成しなければならない。

この様な慈心観の修行を通して、一種類毎の人々に、実践し易いものから、難しいものへと向かって、慈愛を育成する。

この様にすれば、あなたの心は、ますます柔軟になり、祥和(=調和と安らぎ)する。

四種類の人(あなたの敬愛する人、あなたの親愛なる人、あなたが好感も悪感もない人、あなたが嫌いな人)の内の、各々一種類を対象にして、第三禅を証得する。

(4‐11につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。

<本雅難陀尊者著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>