南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』4‐18

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

10種類の方向へ慈愛を遍満させる

10 の方向に慈愛を遍満させ、かつ、一つの方向につき、48種類の方式を用いるため、合計で480種類[48*10]の方式がある事になる。

その上に、上述した48種類を加えると、慈愛を遍満させる方式は、合計528種類[480+48]になる。

10 種類の方向への、慈愛の遍満を修行する時、あなたは先に、あなたの東の方向へ向かって、無辺なる宇宙の、すべての衆生を(+瞑想の)対象としなければならない。

あなたが、光明の中において、彼らを見る事が出来たならば、上述した 48種類の方式でもって、彼らに対して、慈愛を遍満させる。

次に、同様の方式でもって、あなたの西の方向等々に向かって、その他の、一種類づつの方向に存在する衆生に向かって、修行する。

582 種類の慈愛を遍満させる方式に熟練したならば、あなたは、仏陀が《増支部 Aṅguttara Nikāya》において開示した所の、慈心禅における、11種類の利益を体験する事ができる。

すなわち:

「比丘たちよ。

慈心解脱が育成され、開展され、勤習され、駕御され、基礎が打ち立てられ、建立され、安定し、また正確に修行されるならば、11種類の利益が望める。

どの様な11種類であるか?

眠る時、安穏である;目覚めて安穏である。

悪夢を見ない;人に愛される;

Amanussa(人以外のその他の衆生、天神、阿修羅、餓鬼、夜叉等)に愛される;

天神に守られる;火、毒薬と武器で害される事がない;

心が定を得やすくなる;顔立ちが安らいで祥である;

臨終の時に惑わない;(+これより先)更に高度な成就を証得する事が出来ないとしても、梵天界に生まれかわる事ができる。」

(4‐19につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>