南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』4‐20

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

この様に、何度も繰り返し修行して、初禅、第二禅、第三禅に入る様に修習し、かつ、一つ毎の禅において、五自在を完成させる。

その後、慈心観を修行したのと同じ様に、悲心観を修行する。

すなわち、あなたの好きな人、あなたが好感も悪感もない人、あなたが嫌いな人(+を瞑想の対象にして)修行する。

各種の人々に対して、必ず、第三禅(+に到達する)まで修行しなければならない。

もし、楽しくて、如何なる苦痛の痕跡もない衆生に対して、悲心と憐憫心を育成するならば、あなたは、以下の様な思惟を行わねばならない:

生死輪廻の中に造(ナ)した悪業のために、いまだ聖果を証悟していない、一切の衆生は、みな、悪道に生まれて、苦の報いを受ける可能性がある。

また、一人ひとりの衆生は、みな可哀そうなものである。というのも、いまだ生老病死の苦しみから解脱できていないが故に。

この様に思惟した後、あなたは、慈心を育成した時と同じ様に、四種類の人々に対して、悲心を育成する:

あなた自身、あなたの好きな人、あなたが好感も悪感もない人、あなたが嫌いな人。

その一人ひとりに対して、悲心禅第三禅まで到達する事。

人間と人間の間の差別を取り除くことができるまで、繰り返し継続して修行する。

その後に、132 種類の、悲心と憐憫心を遍満させる方法を修行する;

すなわち、五種類の限定のない遍満、七種類の限定的遍満と、120種類の方向への遍満[5+7+(12*10)=132]である。

上は、慈心禅の修行に用いた方法と同じである。

(4-21につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>