南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』4‐23

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

慈心観、悲心観と喜心観の第三禅の支援の下、上に述べた様な方法でもって、その人(+を瞑想の対象として)修行するならば、久しからずして、あなたは、捨心観の第四禅に、到達する事ができる。

次に、あなたは、あなたの好きな人、及び嫌いな人を一人選んで修行し、それが皆、第四禅(注14)に到達する様にする。

その後に、あなた自身、あなたの好きな人、あなたの好感も悪感もない人、あなたの嫌いな人に対して、平等に捨心を育成する。

後ろの三種類の人に対する修行が、第四禅に到達でき、かつ、人と人の間の差異・差別、限界が打ち破れる様にする。

その後、無辺なる宇宙のすべての衆生を対象に、上に述べたのと同じ順序で、132種類の、捨心の遍満の方式でもって、修行する。

《四護衛禅》

慈心観、仏随念、不浄観と死随念という、この四種類の修行の法門は、四護衛禅または、四種類の保護の法門と言う。

というのも、それらは禅修行者を保護して、各種の危険から守ってくれるが故に。

こうした事から、観禅(vipassana)を修行する前、これらを学習し、修行する事は、大いに有益なものとなる。

ここにおいて、慈心観の修行方法は、すでに解説したので、以下では、その他の、三種類の護衛禅について説明する。

最初は仏随念である。

注14:捨心観には、前の三種類の禅はなく、第四禅しか存在しない為、それは、慈、悲、喜の初禅から第三禅を基礎として、生起させざるを得ない。故に、(+瞑想の対象である)一人ひとりに対して、あなたは先に、慈心観、悲心観、喜心観の修行をし、それぞれに第三禅に到達しておき、その後に、捨心観を修行して、第四禅に到達する様にする。

(4-24につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>