南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』4‐32

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

《相応部・蘊品・三摩地経 Samādhi Sutta、Khandhavagga、Saṁyutta Nikāya》の中において、仏陀は以下の様に言う:

「比丘たちよ。

あなた方は、定力を育成しなければならない。

比丘たちよ。

定力のある比丘は如実に諸法を知見する事ができる。

諸法の実相とは何か?

色の生と滅;

受・想・行の生と滅、識の生と滅である。」

定力のある比丘は、五蘊五蘊の因と縁、五蘊及びその因と縁の生と滅を、理解する事ができる。

彼は、はっきりと、以下のものを、透視する事ができる:

因と縁の生起により、初めて五蘊の生起があり、因縁の完全な消滅によって、五蘊は完全に消滅する。

上に解説した所の止禅の法門は、強くて力のある禅定を、生起せしめる事ができる。

まさに、禅定の光があるが故に、あなたは、観禅において、究極なる名色法を透視する修行ができるのである。

深く、強く、力のある禅定の支援があって初めて、あなたははっきりと、名色と、その因と縁の無常・苦・無我の本質を透視する事ができる。

この種の明晰な透視(+の力)は、止禅の法門が齎す大きな利益なのである。

その上、止禅は、あなたに一つの、休息の場を提供する。

観禅の修行をする時、あなたは、非常に多くの法を、識別しなければならない。

故に、疲労が発生する。

この種の状況の下、あなたは、長時間、各種あるジャーナの内の一つに、安住する事ができる。

この様にすれば、あなたの心は休息し、かつ活力を回復して、その後にまた、観禅の修行を続行することが出来る。

毎回、疲労を感じた時、あなたは何度も入禅して、休息する事ができる。

これより先、観禅の修行をする時、止禅のこれらの利益を覚えておく事は、(+修行者にとって)非常に有益なのである。

(5-1につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>