Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『禅修指南』5‐6

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

(一)「推進(+性)」の識別を開始する場合、呼吸する時の風大が、頭の中央を押す、その推進力に注意を払う。

もし、それを察知する事が難しいならば、吸気する時の、胸部または腹部の移動に、注意を向けてもよい。

もし、これらをも、察知するのが難しい時、心臓が躍動する事によって引き起こされる、脈拍の躍動に注意を払うこともできるし、他の何か、明確に知ることの出来る推進(+性)に、注意を払ってもよい。

というのも、移動が生じる時、すなわち推進が生じるが故に。

それを識別出来た時、あなたは、注意力をその近隣の部位の推進(+性)に移動させる。

例えば、頭部からゆっくりと推進(+性)を認識するとして、次には首、身体、手、足から足裏まで見ていく。

どこから開始するにしても、己自身の、それへの理解を、継続して不断に、ゆっくりと、向上させていき、やがて全身において、推進(+性)を見る事が出来る様にする。

ある部位では、それは非常に明確、明晰に見る事ができ、ある部位では比較的微細であったりするが、しかし、それは全身のそれぞれの部位に存在している。

身体の、どの部位の注意を向けても、非常に容易に推進(+性)を識別できる様になるまで、不断に繰り返し修習する。

(二)あなたが、推進(+性)を識別して満足する時、次に「硬さ」の識別に進む。

まず、歯において硬さを識別する:歯を噛みしめてみれば、その硬さを感じる事が出来るので、その後に噛みしめた歯を緩め、再度歯の硬さを確認する。

硬さを感じ取ることができたならば、系統的に頭から足裏まで、全身の硬さを遍照する。ちょうど推進(+性)と同じ様に修習するのであるが、しかし、全身を故意に硬くしてはならない。

全身の硬さを見る事が出来たならば、次に再度、全身の推進(+性)を遍照する。己自身が満足するまで、不断に何度も、繰り返し修習する。

(5-7につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>