<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
当該の経の註釈は、更に一歩進んで以下の様に解説する:
「それは三遍知の事である」と:
Iti imasmiṁ sutte tissopi
pariññā kathitā honti.
’Abhijānan'ti hi vacanena
ñātapatiññā kathitā、
’parijānan'ti vacanena、tīraṇapariññā、
’virājayaṁ pajahan'ti dvīhi pahānapariññāti.--
「この經の中において説かれているのは、三遍知の事である。
『知解』という語彙は『所知遍知』(ñāta pariññā)の事であり、『通解』は、『審察遍知』(tīraṇa pariññā、または度遍知とも)の事であり、『離欲』と『捨棄』の二つは、『断遍知』(pahāna pariññā)の事である。」
こうした事から、(+我々は)三遍知によって、一切は五取蘊の名色法に属しているのだという事を、徹底的に理解して初めて、名色法への愛(=執着)を断じ除いて苦を滅する事ができる(+事が分かる)。
また、《大疏鈔》(mahā-ṭīkā)では以下の様に言う:Taṅhi anāvasesato pariññeyyaṁ ekaṁsati virājitabbaṁ.--
「先に、徹底的に、全くの遺漏なく、この観禅の目標である所の、五取蘊を識別しなければならない。」
その後、それは禅修行者に、名色への愛着・執着を断つために、一切の名色法の無常・苦・無我の三相を観照する様にと、指示する。
(6-3につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版
中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>