翻訳『禅修指南』8-3
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
《六門心路過程の識別》
身・語・意の三門(kāya dvāra、vacī dvāra、mano dvāra)は、業門(kammadvāra)である。
目、耳、鼻、舌、身と意の六門は、処門(āyatanadvāra)である。
処門に基づく識別の方法は「混同がない」(anākula)である為、《清浄道論》では、眼門等を通して、名法を識別せよ、と言う。
それは正に、四種類の名密集の看破と、究極法を観じてその智を証得する為には、六処門の心路過程(vīthi)を識別しなければならない、という意味である。
故に、禅修行者は、処門によって生起する所の、心路過程心(vīthicitta、略して路心と言う)を明確に、知る必要がある。
前後の順序から見て、眼門心路過程(cakkhudvāravithi)の、七種類の路心の名称は、以下の様になる:
1、五門転向(pāñcadvārāvajjana):
色彩、音、香、味、触の五所縁。
2、眼識(cakkhu viññāṇa):
眼浄色に依存して生起する心。
3、受領(sampaṭicchana):
所縁(目標)を受領する心。
4、推度(santīraṇa):
所縁を推度(=推定)または審察する心。
5、確定(votthapana):
所縁を確定(好ましいか好ましくないか)する心。
6、速行(javana):
所縁を体験する心、連続して迅速に生起する。
7、彼所縁(tadārammaṇa):
速行の所縁を引き続き識知する心。
(8-4につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>
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