Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『禅修指南』8-4

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

耳、鼻、舌、身門心路過程における、それらの路心と、眼門心路過程の違いは、それが「眼識」ではない、という一点のみであり、それは、それぞれに、耳識、鼻識、舌識及び身識となる。

前後の順によると、意門心路過程の三種類の路心の名称は以下の通り:

1、意門転向(manodvārāvajjana):

意門に顕現した所縁を省察する心。

2、速行:

所縁を体験する心。連続的に迅速に生起する。

3、彼所縁:

継続的に速行の所縁を識知する心。

大多数の心路過程の中において、速行は、七回出現し、彼所縁は二回出現し、その他の路心は、一回のみ出現する。

双五識を除いて、その他の心は、皆、意識(manoviññāṇa)と呼ぶ。

論蔵によると、諸々の意識の中で、五門転向と受領は「意界」(manodhātu)に属し、その他のものは「意識界」(manoviññāṇadhātu)に属する、と言う。

所縁の寿命に従って、心路過程は、以下の四種類の時分(vāra)(注29)に分類する事ができる。

すなわち:

1、空時分(mogha vāra)、有分識のみが波動している;

2、確定(votthapana)にのみ出現する時分;

3、諸々の速行において出現する時分;

4、彼所縁においても出現する時分。

この四種類の時分について、この書『禅修指南』では、唯一、彼所縁時分の心路過程にのみ、言及する。識別(+の修習を)する時、あなたはその他の時分についても、理解するべきである。

注29:四種類の時分及び極大、大、微細、極微細の四種類の所縁については《アビダンマ概要精解》を参照の事。

(8-5につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版  中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>