南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』8-41(140/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

死随念(maraṇānussati)

死随念の修習は、近行定にしか、到達する事が出来ない為、速行は、ただ七回のみ出現する。

それらは「欲界近行定速行」(kāmāvacara upacāra samādhi javana)であり、彼所縁は生起したり、しなかったりする。

もし、禅修行者は、己自身の色命根と名命根の死滅の状況に関して(+それを所縁として)、取れるならば、彼所縁は、明晰所縁が原因で、生起する。

反対に、不明晰所縁であれば、それが原因で、生起しない。

禅修行者が色命根と名命根の死滅の状態を(+所縁に)取る事が出来ず、ただ己自身の死亡の概念のイメージを(+所縁に)取る時、この様なレベルの死随念速行の後には、彼所縁は生起しない。

名色分別を学び、修習した事のある禅修行者は、色命根と名命根の死滅の状態を容易に(+所縁に)取る事ができる。

名色分別を修習した事のない禅修行者は、この死随念の業処は、己自身の死亡の概念のイメージのレベルに、留まる事が多い。。

実修の方法:

1、死随念を修習する禅修行者は、己自身の色命根と、名命根の死滅の状態を、所縁として取り、名法の練習をする。

2、己自身の、色命根と、名命根の死滅の状況に注意して、それを所縁として取る。

3、この所縁が、意門において出現するならば、意門心路過程の中の、速行名法を(+所縁に)取る練習を、しなければならない。

上に述べた、仏随念と死随念の、意門心路過程名法の修行において、禅修行者の智慧は、深くなればなる程、理想的である。

(表7-9:法所縁グループー仏随念、死随念~略)

(8-42につづく)

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版  中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>