<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
貪慢グループ――四種類
これは、貪見グループと、ほぼ似たようなものである。
ただ、「邪見」が「我慢(=慢心)」に、変っただけである。
それは、20、または 19、または 22、または 21個の名法が存在する。
ただし、我慢とはただ、「時に生起する心所」(kadāci cetasika)であって、故に、ある時には、我慢は、この中に含まれない時がある。
もし、我慢がないのであれば(同時に邪見もない)、ただ、19-18-21-20個の名法があるのみである。
四種類を識別する。
四種類の貪見に四種類の貪慢を加えると、合計八種類の貪根心(lobhamūla citta)が存在する。
瞋グループーー二種類
(1)
識 1
通一切心所(喜を除く) 12
遍一切不善心心所 4
瞋 1
合計 18
(2)もし、有行であれば、昏沈と睡眠を加え、18+2=20になる。
瞋嫉グループーー二種類
(1)
上に述べた瞋グループの心と心所 18
嫉 1
合計 19
(2)もし、有行であれば、昏沈と睡眠を加えて、19+2=21になる。
瞋慳グループーー二種類
(1)
上に述べた瞋グループの心と心所 18
慳 1
合計 19
(2)もし、有行であれば、昏沈と睡眠を加えて、19+2=21になる。
瞋後悔グループ――四種類
(1)
上に述べた瞋グループの心と心所 18
後悔 1
合計 19
(2)もし、有行であれば、昏沈と睡眠を加えて、19+2=21になる。
すでになした悪業を所縁に取り、無行と有行の二種類を識別する。
次に、今まで実践した事のない善い事を所縁に取り、無行と有行の二種類を識別する。
痴掉挙グループーー 一種類
識 1
遍一切心心所 7
尋・伺・勝解と精進(喜及び欲不相応)4
遍一切不善心心所 4
合計 16
痴疑グループーー 一種類
識 1
遍一切心心所 7
尋・伺と精進(勝解、喜及び欲不相応)3
遍一切不善心心所 4
疑 1
合計 16
《アビダンマッタサンガハ》(Abhidhammatthasaṅgaha)の中において、以下の様に言う:
12種類の不善速行を含む、29種類のすべての欲界速行(kāma javana)は、皆、五門及び意門心路過程に出現する可能性がある。
《大念処経》で仏陀は以下の様に言う:
心随観(cittānupassanā)の段階において、貪欲(rāga)と同時に生起する所の、「有貪欲心」(sarāga citta)を観照しなければならない;
瞋(dosa)と同時に生起する所の「有瞋心」(sadosa citta)を観照しなければならない;
痴と同時に生起する所の、「有痴心」(samoha citta)を観照しなければならない。
初心者は、先に、28種類の色法の内の一つを所縁として取る不善名法を識別する。最後には、28種類すべてを採用(+して識別する)。
識別する時、ある種の禅修行者は、ある種の不善名法グループは、識別するのが、困難であると感じる事がある。
この様であれば、彼は先に、金、玉、紙幣、車、衣服などの、密集の概念を所縁として取る所の、不善名法を識別する。
この様にすれば、それらに対する理解が、進むが故に。
(8-47につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>