<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
《味所縁グループ》
味所縁グループ:五門転向受蘊
三個の現在因:
1、依処(意門の中の54色)は因、五門転向受蘊は果。
2、目標(味所縁)は因、五門転向受蘊は果。
3、a.有分意触(34)は因、五門転向受蘊は果。
b.五門転向意触(11-受=10)は因、五門転向受蘊は果。
味所縁グループ:舌識受蘊
(五個の過去因は上に述べたのと同じ)
五個の現在因:
6、依処(舌門の中の54色)は因、舌識受蘊は果。
7、目標(味所縁)は因、舌識受蘊は果。
8、舌触(8-受=7)は因、舌識受蘊は果。
9、水界(āpo dhātu)は因、舌識受蘊は果。
10、作意(五門転向=11)は因、舌識受蘊は果。
舌識などの識蘊の、現在の因果において、相見合う所の相応心所を「名」とし、相見合う所の依処色と味所縁を「色」とする。
味所縁グループ:受領受蘊
(五個の過去因は上に述べたのと同じ)
三個の現在因:
6、依処(意門の中の54色)は因、受領受蘊は果。
7、目標(味所縁)は因、受領受蘊は果。
8、a.舌触(8)は因、受領受蘊は果。
b.受領意触(11-受=10)は因、受領受蘊は果。
味所縁グループ:推度受蘊
(五個の過去因は上に述べたのと同じ)
三個の現在因:
6、依処(意門の中の54色)は因、推度受蘊は果。
7、目標(味所縁)は因、推度受蘊は果。
8、a.舌触(8)は因、推度受蘊は果。
b.受領意触(11)は因、推度受蘊は果。
c.推度意触(12-受=11)は因、推度受蘊は果。
《触所縁グループ》
触所縁グループ:五門転向受蘊
三個の現在因:
1、依処(意門の中の54色)は因、五門転向受蘊は果。
2、目標(味所縁)は因、五門転向受蘊は果。
3、a.有分意触(34)は因、五門転向受蘊は果。
b.受五門転向意触(11-受=10)は因、五門転向受蘊は果。
触所縁:身識受蘊
(五個の過去因は上に述べたのと同じ)
五個の現在因:
6、依処(意門の中の44色)は因、身識受蘊は果。
7、目標(触所縁)は因、身識受蘊は果。
8、身触(8-受=7)は因、身識受蘊は果。
9、地界(pathavī dhātu)は因、身識受蘊は果。
10、作意(五門転向=11)は因、身識受蘊は果。
註:識蘊の現在因の中において、相見合う相応心所は「名」及び相見合う依処色(心識の依処色は身門の中の44依処色であり、その他の触所縁を目標とする身門と意門心路過程身の依処色は、意門の中の54依処色である)と触所縁は「色」である。
触所縁:受領受蘊
(五個の過去因は上に述べたのと同じ)
三個の現在因:
6、依処(意門の中の54色)は因、受領受蘊は果。
7、目標(触所縁)は因、受領受蘊は果。
8、a.身触(8)は因、受領受蘊は果。
b.受領意触(11-受=10)は因、受領受蘊は果。
触所縁グループ:推度受蘊
(五個の過去因は上に述べたのと同じ)
三個の現在因:
6、依処(意門の中の54色)は因、推度受蘊は果。
7、目標(触所縁)は因、推度受蘊は果。
8、a.身触(8)は因、推度受蘊は果。
b.受領意触(11)は因、推度受蘊は果。
c. 推度意触(12-受=11、または11-受=10)は因、推度受蘊は果。
法所縁グループ:善グループ(目標=眼浄色)
第一速行受蘊には、四個の現在因がある:
1、依処(意門の中の54依処色)は因、第一速行受蘊は果。
2、目標(眼浄色)は因、第一速行受蘊は果。
3、a.有分意触(34)は因、第一速行受蘊は果。
b.第一速行意触(34-受=33)は因、第一速行受蘊は果。
4、如理作意(意門転向=12)は因、第一速行受蘊は果。
第二速行受蘊には、四個の現在因がある:
1、依処(意門の中の54依処色)は因、第二速行受蘊は果。
2、目標(眼浄色)は因、第二速行受蘊は果。
3、a.有分意触(34)は因、第二速行受蘊は果。
b.第一速行意触(34-受=33)は因、第二速行受蘊は果。
c.第二速行意触(34-受=33)は因、第二速行受蘊は果。
4、如理作意(意門転向=12)は因、第二速行受蘊は果。
注意:この方法に基づいて、その他の名蘊、速行(第三から第七)と彼所縁を識別する。禅修行者は各種の調整を識別ながら練習する事。以下類推。
法所縁グループ:善グループ(目標=安般念似相)
第一速行受蘊には四個の現在因がある:
1、依処(意門の中の54依処色)は因、第一速行受蘊は果。
2、目標(安般念似相)は因、第一速行受蘊は果。
3、a.有分意触(34)は因、第一速行受蘊は果。
b.第一速行意触(34-受=33)は因、第一速行受蘊は果。
4、如理作意(意門転向=12)は因、第一速行受蘊は果。
第二速行などと第一速行の唯一の違いは、因が一個多い事である。
すなわち、無間縁である。
無間縁とは前生名法であり、たとえば、第一速行は、第二速行の無間縁である。
ここ(安般念)ジャーナ速行識蘊の「名色」因は、ただ54依処色を「色」とする。というのも、安般念似相の目標は、ただ概念のみであるが故に。
白骨、白遍似相を目標に取る名法において、第(二)番目の因としての安般念似相は、白骨、白遍似相(目標)に変更すればよい。
言い換えれば、それを修習している所の止禅似相に転換すればよいのである。
初禅には34の名法がある:
第二禅は32名法:
第三禅及び第四禅は31名法である。
それらの各々の「速行意触」因の中において、その心所の数量は、減少する。
彼所縁は安止定速行(ジャーナ速行)の後、生起する事はない。
(9-52につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>