南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-133

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

8.13 呼吸行者

第四禅を成就した後、もし、十遍、八定、四梵住等の止禅の法門の修行に転換するならば、あなたは非常に、容易にそれらを完成することができる。

また、あなたは観禅の修習に転換することもできる。

安般ジャーナを基礎として観禅の修行に転換する者には、二種類ある:

呼吸行者(assāsapassāsakammika入出息行者)とジャーナ行者(jhānakammika)である。

しかし、この様な翻訳は、あまり正確とは言えない。

以下において、私は更に一歩進んで解説したいと思う。

この二種類の禅修行者が、如何にして、安般念第四禅を基礎として観禅の修行をするのかを。

止禅の中には40種類の業処(修行の法門)があるが、観禅の中には、ただ二種類の業処しかない。それはすなわち、色業処(rūpa-kammaṭṭhāna)と名業処(nāma-kammaṭṭhāna)である。

色業処は色法(物質現象)を観照の目標とする;

名業処は名法(精神現象)を観照の目標とする。

色業処はまた色摂受(rūpa-pariggaha)とも言い;

名業処はまた非色摂受(arūpa-pariggaha)とも言う。

ここでは、非色とは、名法の事である。

禅修行者は安般第四禅の修行に成功した後、もし、先に色業処を修行したいのであれば、彼は、先に、呼吸の中の究極色法を観照しなければならない。それ故に、呼吸行者と呼ばれる。もし、先に名業処を修行したいのであれば、彼は先に、禅支を観照しなければならない。故に、彼は、ジャーナ行者と呼ばれる。

(5-134につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html

<中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>