Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-150(138/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

六、不明確なものを捨てる(anupaṭṭhānamuñcanato):あなたが、12種類すべての性質を識別する事に熟練した後、次には、四種類のグループに分けて、専注力を育成する時、まずは暫定的に、不明確、不鮮明な性質のものを捨てることができる。

しかし、もし、この様にした結果、諸界のバランスを失って、痛みや身体の緊張を招くならば、この様にしてはならない。

また、一つひとつの界において、あなたは少なくとも一つの性質を残しておかねばならない、ただ三界のみ、二界のみ、一界のみで四界分別観を修行してはならない。最もよいのは、12種類のすべての性質において、みな明確・明晰であって、どの性質も捨てる事のない(+のがよい)。

七、諸々の相を識別し明確にする(lakkhaṇato):

あなたが禅修の修行を始めた時で、一つひとつの自性相(sabhāva-lakkaṇa、すなわち特徴)がいまだ不明確・不鮮明であるならば、それらの作用(または現起)を専注してもよい;

定力が比較的向上して来たとき、あなたは一つひとつの界の自性相に専注しなければならない、すなわち:地界の硬さと粗さ;水界の流動性;火界の熱さと冷たさ;風界の支持性である。

この時、あなたはただ、各種の界を照見するのみであって、それらを「人」でもなく、「私」でもなく、照見する事。

八、九、十:疏鈔では、(八)《増上心經》(Adhicitta Sutta/Nimitta Sutta)、(九)《無上清凉經》(Anuttarasītibhāva Sutta)及び(十)《覚支善巧經》(Bojjhaṅga‐kosalla Sutta)に基づいて修行せよと言う。

この三部の經は、修行者に信、精進、念、定、慧の五根(indriya)のバランスと、念、択法、精進、喜、軽安、定、捨の七覚支のバランスを教導している。

この三部の經に関して:その義は以下の通りである:

すなわち《増上心經》、《無上清凉經》、《覚支善巧經》は、精進と定を連動させる目的をもつものである。

私は、五根のバランスと七覚支について深く理解できる様に、逐一、これらの經の経文を引用して(説明する)。

(6-1につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html

<中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>