南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐4(142/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

10 色聚の分析方法

10.1 四界の識別方法

色聚は「明浄(=明るく清らかな様)」と「非明浄」の二種類に、分けることができる。

そして、唯一「浄色」(pasāda rūpa)を含む業生色聚だけが、明浄である。

あなたは、先に、個別の色聚の中の地、水、火、風の四界を識別する事を修習しなければならない。

色聚が見え始めた時、禅修行者は、それらが非常に迅速に生・滅する事を発見する。この時、彼はいまだ諸々の色聚を分別する能力を擁していないが故に、見える所の色聚は、なお、体積を持つ極微な粒子である。

これは、彼がいまだ三種類の密集、すなわち、相続密集、構成密集、作用密集を看破していないのが原因であり、故に、いまだ概念の境に停留しており、いまだ究極法の境地には至っていない。

いまだ構成と形状の概念を断じ除く前、(+禅修行者には)なお「小さな粒」または「小さな塊」の概念が存在する。もし、更に一歩進んで諸界(dhātu)を分別することなく、これらの極微の小粒子の生・滅を観照して、観禅の修習とするならば、彼は、ただ、概念を目標として、観禅の修習をしているに過ぎないのである。

こうしたことから、禅修行者は、更に一歩進んで、諸界を分別し、究極色法を見る事を得なければならない。

まず、個別の明浄と非明浄の色聚の中の地、水、火、風の四界を識別しなければならない。もし、色聚が極めて迅速に生・滅する為、単一の粒の色聚の中の四界を識別することができないのであれば、それらの生・滅に注意を払ってはならない。

ちょうど、逢いたくない人に逢った時に、彼を見ても知らぬ顔をするのと同じ様に、それらの生・滅に注意を払わず、単一の粒の色聚の中の四界に専注し、それを知っていればよい。

(6-5につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html

<中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>