般若の独り言~老サヤレー来る
「暑い暑い」と言っている内にすっかり秋、ここは九州の高原で、朝夕は寒いくらいです(私はあまり『暑い』だの『寒い』だのは言わない方です。子供の頃から、<言っても詮無い事>は言わない、という心得は会得しています)。
20年前、緬甸のモーラミャインで、共に修行した台湾人
老サヤレーが、日本の秋を体験したいと、我が精舎を訪れてくれる事になりました。
この方は、夫婦で大乗仏教で出家していたものの、
後にテーラワーダ(パオ)に転進し、現在、夫は台湾
テーラワーダ系僧院の住職さん、サヤレーは少し離れた別の精舎にお住まい、息子さんはパオ Sayadaw のもと、メイミョウで修行中という、パオ一家です。
サヤレーですから、女性のカピヤが一人附いてきます
(私は 9戒なので、一人で行動しますが)。
そのカピヤから:
「私は喫素(菜食)です」
という連絡が来ました。
日本は菜食のレストランは少ないですから、外食はどこが良いか、今、WEBで調べています。
台湾人は、出家は勿論ですが、在家でも菜食の人多いですね。
台湾で、菜食の僧侶(大乗)が、小さな食堂で、ラーメンを注文するのを見た事がありますが、だし汁はお湯(豚骨とか鶏ガラはダメ)で、トッピングはサツマイモの葉でした。
歴史的な要因で中国、台湾の大乗仏教徒・信者(注)は菜食ですが、慣れればこれもよいものです・・・星雲師が運営する高雄仏光山に泊まった事があり、そこで朝食を頂きましたが、菜食でも、工夫を凝らしたメニューが多く、大変においしかったのを覚えています。中国上海の、某寺院の菜食コース料理は豪華絢爛、<蟹卵の玉子炒め>なんて、見た目は本物と遜色なし、お味は本物以上においしく、その場で絶句したのを覚えています。
あ、食べ物の話ではなく・・・
友あり、遠方より来る、また楽しからずや・・・法友なら、ダンマを語り合えますね・・・楽しみ倍増です。
(注)仏教徒とは四双八輩、ソータパナ以上の聖者比丘、比丘尼の事。ソータパナでない凡夫は信者。
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>