アメリカで、黒人のフロイド氏が、白人の警察官によって、8分以上の時間、膝で首を押さえつけられて、結果、
亡くなりました。
今、アメリカ、全世界が、彼への追悼と抗議のデモで荒れています。400年たっても、人種差別(白人至上主義)がこれほどすざましいとは、アメリカに住んだ事が無く、西洋の文化・思想に疎い私は、ちょっと実感がわきません・・・アメリカの建国には、原住民であるインディアンを虐殺した歴史があり、アメリカは、有色人種からの報復の恐怖から抜けられないという宿命を負っている、という事は分かります。
私は神戸生まれの台湾人三世ですが、小さい時に、差別はありましたね(今の日台友好は、嫌中の裏返しであり、いつ反転してもおかしくない)。
私が学ぶ華僑学校の校庭に、石を投げ込んで来る日本の子供がいましたし、一番困ったのは、高卒または大卒でも、華僑の子弟という事で、就職先がなかなか見つからない事でした。
田中角栄首相のご尽力で、日中国交が回復して後は、日中バイリンガルの利点を生かして、通訳・翻訳業の職を得る事ができましたが、正社員にはなれず、フリー契約でした。
今は、日中合弁会社が増えて、華僑の子弟は、私の若い頃より、仕事は見つけ易いようです(もっとも三世、四世になると、帰化する人が増えて、帰化すれば、就職問題は解決する事が多いです)。
ただ、弱い者(みかけ上の強者も含む)は、自分より更に弱い者を見つけて虐める・・・という精神構造は、誰でもが持っている心の闇だと思います。
私の祖母も日本語が出来ないはずなのに、
「日本の部落の人は・・・」
と、どこで覚えて来たのか、差別的な発言をしていました・・・
私が
「差別されている台湾人の自分が、他人を差別するってどうよ?」
と咎めましたら、
祖母は率直に「すまない、もう二度と言わない」
と孫に謝ってくれましたので、彼女は、まだ良心的な方でしょう。
ある時、某フランス人が言っていました
「労働者移民に、フランスに来て貰おうとしたら、来たのは人間だった」