Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

般若の独り言~マウントと微笑

最近、なぜか、マウントする人が結構多くて、少々気になります。

多分、以前はマウントされても気が付かず、<ただの意見交換>と思っていたのだと思いますが、最近、他者の言動を冷静に分析して、

[これはマウントだ]

帰納できる様になりました。

マウントされた時、私、思わず言い返したりするのですが、実は、これもマウントの一種。

ゴータマ仏陀は、傲慢な者、粗暴な者の言動に対して、ただ微笑していた、と言われますが、長年の正念(サティ)の訓練の成果でしょうか、最近、この辺りの平仄が、ようやく理解できる様になりました。

マウントをマウントで返したら、相手と同じレベルに堕ちる上、双方に悪感情、競い合い、悪業の絶える事がない。故に、

暴力には非暴力で・・・

マウントには微笑で・・・

悟りを得た者は、いつも、ただ、微笑んでいる・・・そのリアリティに納得。

追記:以前翻訳して、<菩提樹文庫>に掲載して頂いた仏教書に、台湾で出版された『四煩悩を断つ』がありますが、本の内容は、悟り悟りという前に、人格形成をなせ、という趣旨だったと思います。16観智で無常・苦・無我を観ずる高度な悟りは慶祝すべきですが、車の両輪としての人格形成も、ゆるがせにできない、と思います。

<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>