南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#8-8

この五取蘊はすなわち、第一聖諦ーー苦聖諦である。

まさに、仏陀が解説した様に、一つ一つの蘊は、皆、11種類の形式によって組成されている。

故に、五取蘊を知見するとは、すなわち、この11種類の形式における色、受、想、行、識を知見する、という事を意味するのである。

五取蘊の中の第一蘊は、単独に「色」(rūpa)と言い、残りの四取蘊(受、想、行、識)は、「名」(nāma)と言う。

この事から、五取蘊は、名色(ñān-rūpa)<注19>とも言うことができる。

名色を如実に知見する為には、我々は、それらの相互関係もまた知見する必要があるが、それはすなわち、五蘊有(pañca-vokārabhava)世間、名法は色法に依拠して生起する、を知見しなければならない。五蘊有とはすなわち、五蘊世間の事であり、仏陀は《世間経》(Loka Sutta)の中において、この事に関して解説しているが、彼は、名色を18界(dhātu)、すなわち:六根、六境と六識(viññāṇa)として説明している。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>