この五取蘊はすなわち、第一聖諦ーー苦聖諦である。
まさに、仏陀が解説した様に、一つ一つの蘊は、皆、11種類の形式によって組成されている。
故に、五取蘊を知見するとは、すなわち、この11種類の形式における色、受、想、行、識を知見する、という事を意味するのである。
五取蘊の中の第一蘊は、単独に「色」(rūpa)と言い、残りの四取蘊(受、想、行、識)は、「名」(nāma)と言う。
この事から、五取蘊は、名色(ñān-rūpa)<注19>とも言うことができる。
名色を如実に知見する為には、我々は、それらの相互関係もまた知見する必要があるが、それはすなわち、五蘊有(pañca-vokārabhava)世間、名法は色法に依拠して生起する、を知見しなければならない。五蘊有とはすなわち、五蘊世間の事であり、仏陀は《世間経》(Loka Sutta)の中において、この事に関して解説しているが、彼は、名色を18界(dhātu)、すなわち:六根、六境と六識(viññāṇa)として説明している。