<注22>=依処:五種類の物質的依処は、すべて ”vatthu” または ”āyatana” と称する事ができる。
しかし、第六番目の物質的依処は、ただ ”vatthu” と呼ぶ、例えば ”hadayavatthu”は、すなわち、心処である。
「意処」(manāyatana)と呼ばれる所の第六処は、非色法である為、ただ ”āyatana” と呼ばれるが、その物質的依処は、すなわち、心処(hadayavatthu)である。
すべての六処は、六界(dhātu)とも呼ぶ。
<注23>=ここで言う根(indriya)は、「処」、「門」、「界」等と、意味は同じ。
仏陀はここにおいては、婆羅門が提出した「五根」に関する疑問に対して、回答しているのである。
<注24>=パオ・セヤドーは、《殊勝義》の中の比喩を引用している;
ちょうど飛ぶ鳥が、木の枝に止まる時、その影もまた同時に地面に映る。
同様に、所縁が五根を衝撃する時、同時に意門をも衝撃するのである。
<注25>=粗色/微細色:28色の二分法。
粗色(oḷārikarūpa)がその様に称せられるのは、衝撃性色法(sappaṭigharūpa)(其の他の色法を衝撃する事のできる色法)であるからである。
12種類の粗色がある:
1-5)五浄色(上に述べた)。
6-9)色(色彩)、声(音)、香、味;
10-12)地界、火界、風界。
浄色は、意門心によって認知される。
その他は、意門心と五門心によって認知されるーーそれらは、観智によって容易に識別される。
微細色(sukhumarūpa)がその様に称せられるのは、非衝撃性色法(appaṭigharūpa)であるからである。
16種類の微細色がある;
1)水界
2-6)食素、命根、心処色及び男性/女性根色;
7-16)10種類の非完成色法(「表2a:28色法」参照の事)。
微細色は、唯一、意識を通してのみ、認知することができるが、しかし、観智でもって識別するのは困難である。
<注26>=89種類の心:
すなわち、六識ーー眼識、耳識、鼻識、舌識、身識と意識。
<注27>=52心所。
通一切心心所:
七遍一切心心所と六雑心所;
不善心所:
四通一切不善心心所、十雑不善心所;
美心所:
19通一切美心、三離、二無量、一無痴。
美心所の例は、後出の表を参照の事:
初禅の33心所。
<注28>=「表1b:意門心路」及び《去除愚痴》(Vbh.A)の引用を参照の事。
<翻訳文責:緬甸パオ森林寺僧院ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>