Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』#12-10

一つ一つの心路は皆、多くの数の「心識刹那」(cittakkhaṇa)によって構成されており、かつ、一つ一つの心識刹那とは、すなわち、一個の心識(citta)及びその相応する心所(cetasika)の生、住、滅の時間を言うのである。

心識は、単独では生起しない。それは必然的に相応する心所に随伴して、心所と一緒に生起する。

同様に、相応する心所もまた、単独で生起する事はなく、それらは必然的に、心識に随伴して、心識と一緒に生起する。

こうした所から、心識及び相応する心所は、一組の密集体として生起する(ことが分かる)。

そして、この種の密集を破り除く(看破する)為には、あなたは、一種類毎の心識刹那を分析し、かつ、個別の心識及び相応する心所を知見しなければならない。それはすなわち、異なる種類の究極名法(paramatthanāma)を了知し、照見する事を意味する。

それは、異なる種類の究極色法の了知と照見より、更にレベルの高い精緻さ(を要するが)、しかし、あなたはそれを完成させる事が出来る・・・というのも、あなたはすでに、強くて力のある禅定の光を育成しており、かつ、色法を識別する時に、あなたはすでに、その識別能力を育成してあるが故に。

 <翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>