南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#12-21

ひとたび、第二聖諦(苦集聖諦)を如実に知見したならば、あなたは過去、未来及び現在の三時への疑惑を超越することができる。

《清浄之道》では以下の様に言う:

「彼は、斯くの如くに、名色が、縁に依りて(paccayato)転起した後、今まさにその様であるが通り、過去世が縁によって転起する事を観察(samanupassati)する(のであるから)、未来もまた縁によって転起する(事が分かる)のである。」(Vm.679)

この段階に到達したのであるならば、あなたはすでに度疑清浄(Kaṅkhāvitaraṇa-visuddhi)<注76>を成就したのだと言える。

唯一、この段階にきて初めて、観の修習を始めることができる。というのも、この段階にきて初めて、あなたは勝義諦を見ることができるが故に。

諸法<注77>を如実に知見する前、観の修習をすることは出来ないのである。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>