Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』#14-2

なぜ禅修行をしなければならないか?

先に、我々は、己自身に問うべきである:

仏陀はなぜ禅修行を教導したのか?」または

「禅修行の目的とは何か?」

仏教の禅修行の目標は、涅槃(NIbbāna)を証悟す事にある。

涅槃とは、名法(nāma)と色法(rūpa)の止息である。

故に、涅槃を証悟する為に、我々は無貪、無瞋、無痴を根とする善思と、貪、瞋、痴を根とする不善名法を完全に滅しなければならない。これらすべては、おしなべて輪転して止まない生、老、病、死を引き起こすが故に。

もし、聖道(ariyamagga)によって、完全にそれらを滅することができたならば、我々は涅槃を証悟する事ができる。

言い換えれば、涅槃とは生死輪廻(samsāra)の諸々の苦から解脱する事であり、それは生、老、病、死の滅である。

我々は皆、生、老、病、死の苦を受けており、各種の苦から解脱する為に、我々は、禅の修行を実践しなければならない。

諸々の苦から解脱したいという希望に鑑み、我々は、涅槃を証悟する為に、どの様にして禅の修行を実践しなければならないかを、学ばなければならない。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>