南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#15-4

この段階において、あなたは、入出する息が長いかまたは短いかについての覚知を、育成しなければならない。

ここで言う所の、長いまたは短いは、寸法の事を言っているのではなく、持続する時間の長短を言うのである。

あなたは自分自身で、(息が)どれくらい長いと、「長い」と言い、どれくらいの長さを「短い」と言うかを、決めなければならない。

一回毎の入出息の持続時間を覚知する様になると、あなたは、入出息が時には長く、時には短い事に気が付くであろう。

この段階において、あなたは、この様に、ただ知っている、と言う状況を維持するだけでよい。

「入る、出る、長い、入る、出る、短い」と念じてはならない。ただ、「入る、出る」と黙念し、かつ、呼吸の長いか、または短いかを覚知するだけでよい。

あなたは、以下の様に了知しなければならないーーただ呼吸が通り過ぎる所、または唇の上方の(息が)接触する所、または鼻孔の出口における、息の進出の時間的長短を覚知するのである。

ある時は、息はまるごと常に長い時があり、ある時には短い時がある。しかし、それを故意に長く変えたり、短く変えたりしてはならない。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>