Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』#20-9

問1-4: (入出息)禅相はどこから来ますか?何に依って生起しますか?

答1-4: 心処に依存して生起した大部分の心識は、みな、呼吸を生じせしめる。真正の入出息禅相は、呼吸による。しかし、どの種類の心もが、禅相を生じせしめる、という事ではなく、唯一、深く専注することのできる心だけが、禅相を生じせしめることができる。と言う事は、深く専注することのできる心によって生じた呼吸が禅相を出現させるのである。

若し、当該の相が、鼻から遠く離れている時、それはいまだ真正な禅相ではない。

当該の相は、定力によって生じたものであると考えられるが、しかし、真正の入出息禅相であるとは、限らない。

唯一、ジャーナの相を生じせしめる事のできる相のみを、我々は、入出息禅相と呼ぶ。

もし、それがジャーナを引き起こさないのであれば、それは真正の禅相ではない。

例えば、あなたがこの種の相に専注するものの、ジャーナが生起しないのであれば、通常、定力もまた強くて力のあるものに変化することはない。

もし、あなたがこの種の相に対して禅の修習をするならば、それは非常に速くに消失する。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>