あなたがこの様に、内外(の身分を対象にして)識別する時、禅定の力は強化される。
その後に、漸次、識別の範囲を、近くから遠くへと、拡大する。
あなたは、遠方の衆生を識別できないのではないか、と心配する必要はない。
明るく輝く第四禅の光を運用して、あなたは、簡単に遠方の衆生を見ることができる。それは肉眼で見るのではなく、慧眼(ñāṇacakkhu)を用いるのである。
あなたは、識別できる範囲を十の方角に広げることができる:上、下、東、西、南、北、東北、東南、西北、西南。
この十の方角において、あなたが識別しているのが、人間であっても、動物またはその他の衆生であっても、毎回、一人の人間または、一個の衆生を対象として選び、一度は内在のもの、次は外在のもの、という風に、交代で32身分を識別しなければならない。
あなたに、男性、女性、天人、水牛、乳牛またはその他の動物等などが見えなくなって、いつ何時、どこにおいても、内在であっても、または外在であっても、見えるものすべてが32身分の構成のみになる。
この時、あなたは、32身分の識別を成就し、識別に熟練し、精通したのだ、と言える。
<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>