Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#22-10

一つ問題がある:骨格の厭悪相を所縁としていながら、なぜ、喜と楽が生じるのか?

答えは:あなたが専注しているのは厭悪相であり、また、実際に、それが真実、非常に厭悪であることを体験しているのではあるが、しかし、それでも尚、喜が生じるのは、あなたがすでに、この種の業処を修習したことがあり、故にあなたは、その利益を理解しており、同時に、あなたはそれが、あなたをば、最終的に老・病・死から解脱するのを助けてくれることを、知っているからである。

喜と楽が生じるということは、あなたがすでに心による熱い悩みと、心を疲労せしめる五蓋による煩悩を、取り除いているからである。

ちょうど、ゴミ集めを業としている人が、ゴミの山を見つけた時、「私はこれでお金を稼ごう」と思って、嬉しくなるのと同じ様に・・・。

また、重病を患う人が、嘔吐したり、下痢をしたりして、その事によって病状が緩和される時、彼は楽しさや愉快を感じる様に。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>