南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#22-11

アビダンマの義注のよる解釈では、骨格厭悪相によって初禅を証得した人は、引き続き初禅の五自在を練習しなければならない。その後、禅修行者己自身から最も近い衆生を選ぶが、最もよいのは、彼の面前に座っている人である。

禅定の光によって、当該の人物の骨格を所縁とする。

彼は、それをば厭悪である、として専注し、かつ、五禅支が鮮明になるまで、修習しなければならない。

義注によると、五禅支が鮮明であっても、それはいまだ近行定(upacāra-samādhi)でも、安止定(appanā-samādhi)でもない、というのも、対象が生命であるが故に。(Vbh.A.356)

しかしながら、アビダンマの復注である《根本復注》(Mūlaṭīkā)によると、もし、外在の骨格を死者の骨格として専注するならば、あなたは、近行定に到達することができる。(Vbh.T.356)

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>