翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #27-10
《増支部》において、仏陀は、四種類の色遍の中において、白遍が最もよいと(言う)。<注124>
白遍は、禅修行者の心をして、清浄に、明瞭(明亮)にするが、清浄でかつ平静な心は、殊勝であり、また力のあるものである。
もし、禅修行者が、清浄で、諸々の煩悩を離れた心で慈(心)を修行するならば、通常、一座の内に、慈心ジャーナを成就することができる。
故に、もし、禅修行者が、白遍第四禅に入り、出定後、慈(心)を修するならば、非常に容易に慈心ジャーナを成就することができる(事が分かる)のである。
白遍第四禅を成就する為に、禅修行者は、先に、内外の白骨想を修習しなければならない。
というのも、この様にすれば、彼は白遍を軽々と成就する事が出来るが故に。
こうした事から、入出息第四禅(を成就した)後、我々は通常、禅修行者に32身分、白骨と白遍を教導する。
我々の経験によると、大多数の禅修行者は、白遍第四禅は、入出息第四禅より更に殊勝である、と考える事が多い、というのも、それは更なる清浄、更なる明瞭(明亮)、更なる平静な心を生むことができるが故に。この事は、その他の禅修業処を修行する時にも、大いに役に立つ。故に、我々は通常、慈心禅の前に先に白遍を指導するのである。
<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>