Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』#29-7

1)この善き人が危難を免れます様に

(ayaṃ sappuriso avero hotu)

2)この善き人が心内の痛苦を免れます様に

(ayaṃ sappuriso abyāpajjo hotu)

3)この善き人が身体の痛苦を免れます様に

(ayaṃ sappuriso anīgho hotu)

4)この善き人が安穏で楽しくあります様に

(ayaṃ sappuriso sukhī attānaṃ pariharantu)

上述の四つの句を用いて、その人に三度または四度慈愛を散布した後、その中の、あなたが最も好む一種類の方式、例えば:

「この善き人が危難を免れます様に!」

を選んで、その後に、再度その人の映像を取り、この例では、危難を免れた映像であるが、かつ、相応の方式でもって慈愛を散布する:

「この善き人が危難を免れます様に!

この善き人が危難を免れます様に・・・」

一回また一回、心が平静になって、所縁の上に安定的に固定されて、かつ諸々の禅支を識別できる様になるまで、修習する。

次に、引き続き、第二禅と第三禅を証得するまで、修行する。

その後、その他の三種類の方式でもって、第三禅を証得するまで、慈愛を散布する。

四種類の方式のそれぞれ一種類に対して、それぞれ相応する映像が必要である:

あなたが「この善き人が危難を免れます様に」と思う時、その人が危難を免れている映像が必要である。

あなたが「この善き人が心内の痛苦を免れます様に」と思う時、その人に心内の痛苦のないもう一つ別の映像が必要である、等など。

あなたはこの方式で、三種類のジャーナを修行し、かつ、それぞれのジャーナにおいて、五自在(vasī-bhāva)を練習しなければならない事を忘れてはならない。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>