3)似相:定力が相当に強く安定し、更に力の強いものに変化した時、取相は、似相に変化する。似相は通常、明けの明星の様に清らかで、明亮(明瞭)で、燦然としている。上の場合も同様で、心想が変化する時、禅相も変化する。
定力が強くて力のある様に変った時、もし、禅修行者が、
禅相を長くしようと思えば、それは長くなるし;
短くしようと思えば、短くなる;
ルビー色にしようと思えば、ルビー色になる。
《清浄之道》では、修行者はこの様な事をしてはならない、と言う。<注144>
もし、この様にすれば、たとえ非常に深い定力であっても、徐々に弱くなってしまう。
これは、彼の異なった心想によって、異なる所縁が生じるが故である。
故に、禅修行者は、禅相を弄んではならない。もし、弄ぶならば、彼はジャーナに到達することができない。
似相に専注する初期の段階では、定力と修行は、なお、予備定と予備修習(のレベル)である。しかし、ジャーナに近くなった時、それは近行定と近行修習になる。
安止が生起する時、禅相は依然として似相であるが、しかし、この時の定力は安止定であり、修行は安止修習となる。
<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>
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