前に述べた10種類の特徴は、みな、触覚を通して、直接感知することができるが、しかし、最後の流動性と粘着性という、この二種類の特徴は、そのほかの10種類の特徴から推測・断定したものである。これが、この二種類を最後に教える理由である。
11)粘着性:粘着性を識別する為に、あなたは身体がどの様にして、皮膚、筋肉と筋腱によって連結されているのかを感じる様にする。
血液は皮膚に守られて体内に保持されるが、それは、ちょうど風船の中の水の様である。
粘着性がなければ、身体は、小さな欠片か、粉末になって分散してしまう。身体を保つのは、地表に存在する地心の引力と同じ粘着性である。もし、明確にならないのであれば、全身において、10個のすべての特徴を、一度に一個、反復して識別する。この事に熟練する時、あなたは、粘着性の特徴もまた、非常に明確になって来るであろう、もし、未だ明確にならないのであれば、繰り返し、推進性と硬さの特徴を識別し、その後に、あなたは、身体が縄で縛られた様に感じるであろう。これを粘着性でると識別し、かつ、その他の特徴と同じ様に、練習する。
12)流動性:流動性を識別する為に、あなたは口腔の中の唾液の流動、血管の中の血液の流動、肺の中に吸い込んだ空気、または全身に流れる熱のエネルギーを感じる様にする。もし、明確でないならば、それと冷たさ、熱さまたは推進性を同時に感じとる様にする。この様にすれば、あなたは流動性を感じることができる。
<翻訳文責: 緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>