あなたが、色法の識別(Rūpa-kammaṭṭhāna)を完成させた時、あなたは、一目で、六種類の感官を見ることができ、また一目で、42身分の中のすべての諸々の界を見ることができる程に、充分に熟練しているものと思える。
あなたは、界から界へ、感官から感官へ、容易なものから難しいものへ、順序に従って、禅修行を修習しているのは、この目標に到達する為であった。
これはちょうど、テラスの10本の手すりを見る時に、それらを、一本、二本、三本、四本・・・10本と、逐一見ることができると同時に、一目で、10本すべてを見ることができるのと同じである。
あなたが、一目で、すべての種類の諸々の界を見ることができる時、それらは、あなたの観の修習の所縁とすることができる:
あなたは、すべての諸々の界を無常・苦・無我<注215>として、観照する。
しかし、もし、色法の識別を完成させた後であっても、なお、依然として、一目で、それらすべてを、見ることができないのであれば、逐一に、一つに続いてまた一つという風に観察して、見ることはできる。
繰り返し練習して、その後に、一目でそれら全部を見ることが出来るかどうか、チャレンジしてみる。<注216>
色業処(Rūpa-kammaṭṭhāna)に関する解説はこれにて終了する。
次に、我々は、名業処(Nāma-kammaṭṭhāna)について説明する。