Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』#35-2

この10種類のハラミツが成熟する時、菩薩の出家して俗を離れる事を促す、たとえ彼が未だ欲楽を楽しんでいたとしても。次の一生では、菩薩は、結婚して、子供を一人生むが、これは法の定律である。

私は聖慈氏(Arimetteyya、旧訳弥勒)菩薩の妻と子の名前を忘れてしまったが・・・。

上座部仏教三蔵に基づけば、それは彼の死後の一生である、というのも、仏陀を含むすべての阿羅漢は、般涅槃した後、二度と再生しないが故に。

般涅槃とはすなわち、生死輪廻の終点であり、彼はどの様な場所にも、二度と生まれることはない。<注221>

我々のシッダッタ菩薩を例に取ると:彼の最後の一生において、覚悟(覚醒、悟りを得る)する前は、彼も一人の凡夫であった。

何故であるか?

シッダッタ太子が16歳の時、ヤショーダラという姫君を娶り、子供を一人もうけた。彼は13年間程の期間、欲楽を楽しんだ。彼には、左に500人の天女、右に500人の天女はいなかったものの、2万人の妃に取り囲まれていた。

これを欲楽の享受(kāmasukhallikanuyogo)という。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>