南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#35-11

これらのハラミツを円満する必要がある、その理由は、一切知智(Sabbaññuta-ñāṇa)を成就する為である。

しかし、彼のハラミツが熟する前、すなわち、授記を得た後、シッダッタ太子として生まれる間の期間、それ以前に造(ナ)した所の不善業の為に、我々の菩薩は、時には畜生界に生まれる事もあった。

ただし、比庫として生まれる生命の期間と、畜生として生まれる生命の期間の間は、相当久しい時間があった。

これは菩薩としての定律である。

2)ある種の上首弟子もまた、授記を得ている事がある。例えばシャーリプトラ尊者とマハーモッガラーナ(Mahāmoggallāna)尊者は、最高見仏(Anomadassī Buddha)の授記を受けていた。

大弟子もまた、授記を受けている事がある。

カッサバ尊者と、アーナンダ尊者は、かつて、勝蓮華仏(Padumuttara Buddha)の授記を受けていた。

我々の仏陀の時代、これらの、すべての弟子は、皆、四無礙解智<注231>を擁する阿羅漢になった。

この種の阿羅漢もまた、多くの、過去仏の時代において、止観に精通し、かつ、行捨智(Saṅkhārupekkhā-ñāṇa)に到達している。これは法の定律である。

その様ではあっても、彼らが授記を得た後から、我々の仏陀の時代までに、それ以前の不善業の為に、彼らの内の幾人かは、四悪趣に生まれる事もあり、時には、我々の菩薩と同じところに生まれることもあった。

これは、上首弟子または大弟子の定律である<注232>。

<翻訳文責:緬甸パオ森林寺僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>