Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

般若の独り言~アシュガとの対話

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80cm四方に広がったアシュガ。最初は一苗、4cmくらいでした。

 

去年の秋、オークションで、アシュガの抜き苗、一本50円を二本購入して、般若精舎の玄関先に植えました。

時々、枯れていないか確認するぐらいで、今年の春を迎えると、アシュガは、ランナーを出して、どんどん広がって行き、沢山の青色のお花を、咲かせました。

あんなに小さかったアシュガは、今、80cm四方に広がって、もう雑草にも負けないほどになりました。

アシュガの、着実に、ランナーを出して広がって行く様子を見ていて、人間の精神的成長も、こうありたいな、と思いました。

いえ、人間も、このアシュガみたいに、どんどん成長して欲しい、ということではなくて、適切な場所におかれた命は、エネルギーを吸収し、充満させつつ、<己自身の摂理>に従って、確実に成長していく。

ゆっくりと、一歩一歩、着実に成長した命は、強くたくましく、楽しいもの、嬉しいものに成っていくものだな、と思ったのです。

仏教を学んでいますと、仏教のエッセンスを理解し、吸収して、どんどん成長したい、一日も早く悟りたい、と思う時もありますが、無理な背伸びをすると、教条的になり、他者に不寛容になり、他者に教義を押し付ける様になり、邪教になっていく・・・

人間的な成長、仏教の悟りを得るのに、慌てない、焦らない。

[(自分なりの努力で)環境を整え、ゆっくり成長していいんだよね]とアシュガと対話しています。

成果主義の傾向のある己自身に、自戒を込めて。

<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>