翻訳『親知実見』knowing and Seeing#43-1(310/446)
問答(六)
問6-1:入出息念(ānāpānassati)を修習したものの、しかし、禅相を見ることができない禅修行者は、彼の修行のレベルを上昇させ、かつジャーナを証得する為に、どの様にして、己自身の身・心を検査をすればよいですか? 言い換えれば、禅相が出現するためには、どの様な条件が必要ですか?
答6-1:どの様な種類の業処であっても、修行を継続することは必要である。入出息念に関して、どの様な姿勢であっても、呼吸に正念を置かねばならないし、また、その様に実践する時に、敬虔な気持ちをもって、実践しなければならない。
行(歩く)、立つ、坐る時、常に、その他の対象に注意を向けてはならない。ただ、呼吸をのみ、覚知しなければならない。
出来る限り、頭で色々考え事をするのをやめる事。おしゃべりもやめる。
もし、あなたが、持続して、不断に努力するならば、専注力は、徐々に成長する。唯一、深くて重厚で、強くて力のある専注力を擁する時にのみ、禅相は生じる。
禅相、特に似相がないならば、禅修行者は、ジャーナを証得することはできない。
というのも、入出息ジャーナの所縁は、入出息似相であるが故に。