南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』knowing and Seeing#43-1(310/446)

問答(六)

問6-1:入出息念(ānāpānassati)を修習したものの、しかし、禅相を見ることができない禅修行者は、彼の修行のレベルを上昇させ、かつジャーナを証得する為に、どの様にして、己自身の身・心を検査をすればよいですか? 言い換えれば、禅相が出現するためには、どの様な条件が必要ですか?

答6-1:どの様な種類の業処であっても、修行を継続することは必要である。入出息念に関して、どの様な姿勢であっても、呼吸に正念を置かねばならないし、また、その様に実践する時に、敬虔な気持ちをもって、実践しなければならない。

行(歩く)、立つ、坐る時、常に、その他の対象に注意を向けてはならない。ただ、呼吸をのみ、覚知しなければならない。

出来る限り、頭で色々考え事をするのをやめる事。おしゃべりもやめる。

もし、あなたが、持続して、不断に努力するならば、専注力は、徐々に成長する。唯一、深くて重厚で、強くて力のある専注力を擁する時にのみ、禅相は生じる。

禅相、特に似相がないならば、禅修行者は、ジャーナを証得することはできない。

というのも、入出息ジャーナの所縁は、入出息似相であるが故に。

<翻訳文責:緬甸パオ森林寺院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>