南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#47-3

問7-4:サンガの為に作業(奉仕)することは、己自身の禅修行に影響しますか?

人によって異なりますか?

それとも、ある程度の定力を育成した後であれば、奉仕をしても、禅修行に影響を及ぼすことはないですか?

答7-4:仏陀は、かつて、以下の行為をする比庫を批判した;事務を楽しむ者(kammārāmatā);

おしゃべりを楽しむ者(bhassārāmatā);

睡眠を楽しむ者(niddārāmatā);

交際を楽しむ者(saṅgaṇikārāmatā);

諸々の根を守らない者(indriyesu aguttadvāratā);

飲食において節度を知らない者(bhojāne amattaññutā);

睡眠を制御しない者(jāgariye ananuyuttā):

「睡眠の制御」とはすなわち、睡眠を節制し、止観の修習に勤める事;

怠惰(kusita/kosajja):止観の修習に精進しない事。

こうしたことから、もし、あなたがサンガの為に、または己自身のために、これらの事柄(仕事、作業)をしなければならないならば、なるべく早く完成させて、その後に、平静な心でもって、禅の修行をする事。

もし、余りに作業(奉仕)に耽溺するならば、それは禅修行の障礙になる。

というのも、その様であるならば、禅修行の所縁に対して、強くて力のある正念を獲得できないが故に。

作業(奉仕)に耽溺していては、良好な定力を得ることはできない。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>