般若の独り言~今日は死ぬのによい日和
昨日、オハナの担当医から電話がありました。
私がオハナの訃報(病院からの電話)を聞いて、用事を一つ済ませた後、はやる心で迎えに行った時(26日午後)、担当の先生は出張中で、お会いすることができませんでした。
急逝したオハナの最後の様子をもう少し詳しく聞きたいと思い、ずっと、彼からの電話を待っていました。
先生:
「オハナちゃんは、肺炎で呼吸が荒かった。それで入院して貰ってからは、ずっと酸素吸入をしていました。」
「僕も徹夜覚悟で、傍に付きっきりで、オハナちゃんの様子を見ていました。」
「酸素吸入で随分楽になって、必要な注射もして、特に問題はなかったのです」
「ただ、ある瞬間に、スーッと息が止まりました。」
「急ぎ、蘇生術も施しましたが、オハナちゃんは、戻ってきませんでした」
「ええ、全然苦しみませんでしたよ」
アメリカ・インディアンの族長(スー族?ナホバ族?)が、植民地主義・侵略者の白人と戦う日の朝、
「今日は死ぬのによい日和だ」
と言ったのですが、私はこの言葉がとても好きです。
オハナも
「今日は死ぬのによい日和」
と覚悟した様に思われてなりません。
25日朝、オハナの呼吸が荒いので、さて、どこの病院に連れて行こうかと迷いました。
一番近くにあるA病院は、親切で優しいけれど、高度な診療機器が揃っていない。
B町のB病院は、名医がいらして、非常に有名な病院で、患者は県内のあちらこちら、ウンカの如く集まってきて、5時間、6時間、延々待たされます。
さて、どの病院にするか?
私が迷っていると、オハナの頬が膨らんでいる様に見えました。
「あれ?オハナ。
もしかしたら、虫歯?
虫歯なら、前に抜歯してもらったZ病院がいいね。
麻酔も上手だし、高度な診療機器も揃っている。
その割には、患者は少なくて、待たなくても済むし」
それで、Z病院に決まりました。
三者の内では一番遠いのですが、結果オーライ、Z病院にして正解でした。
先生が、オハナに酸素吸入しながら、徹夜で見守って下さった。
オハナは満足して
「さぁ、今夜はストロベリームーン・満月だし、旅立つにはよい日和!」
と言った、かどうかは分かりませんが(笑)、
苦しまずに逝ったのは、何より目出度いことでありました。
オハナのおかげで、私も楽しい10年間を過ごせました。
ありがとう、オハナ!
写真上は、買ったばかりの、新しいベッドで、うたた寝するオハナ。
写真下は、近所のホテルのドッグ・ランにて。オハナはドッグ・ランに連れて行っても、他の犬と遊べませんし、走る事もしませんでした。5歳で、佐賀の山中に捨てられる前は、ペットショップにいたのではないか、と推測されます。
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>