Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

般若の独り言~千の風にはならない?

大分前の事ですが、

千の風になって》

という歌がはやりました。

日本の大乗仏教は、お墓を重視していて、高価なお墓を買ったり、49日だ、三回忌だと言っては、人が集まりますから、

<お墓に死者はいない>と歌った

千の風・・・》は、

大乗の僧侶方には不評だった様です。

テーラワーダ原始仏教)では、死亡心と結生心を言います。

有情が死ぬとき、一個の心を使います。

それが死亡心です。

次に、即刻、どこかへ生まれ変わりますが、その時使う心は、結生心といい、やはり、一個なのだそうです。

私はまだそこまで修行が出来ていませんが、パオ・メソッドで修行している者の内、縁摂受智の修習ができる人は、自分の前世を辿って行って、死亡心と結生心を、生き生きと確認できる様です。

オハナも、今頃はもう、どこかへ生まれ変わっている事でしょう。

オハナの亡骸は、精舎の庭に土葬しましたが、

【オハナはここにはいないのだな】

【でも、千の風になった訳でもない】

と思いながら、それでもお花を添えたり、お菓子を添えたりするのは、凡夫の情、という所でしょうか。

<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>