南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

般若の独り言~道歌

以前買って、長く本棚にしまってあった

『一休道歌』(バグワン著)

を取り出して、読んでみる。

最近、老人向け体操教室に行くと、やたら短歌が好きな

おばぁさんがいて、ご自分の作った短歌を短冊に書いたものを、結構な枚数、せっせと私に渡して、読め、読んだら褒めろ、と言ってくる。

私はこれが苦手。

私が好きな歌詠み人は、一休さん良寛さん、種田山頭火。後は、中国禅宗公案公案は、短歌ではないけれど)。

一休さん良寛さんの歌は、<道歌>に分類されるものと思われる。

一休さんの歌は、反骨精神一杯で頼もしいし、良寛さんは優しさ一杯(良寛さんの漢詩は、当時の政治・世相を批判したものらしいですが、これは、寡聞にして、読んだことがありません)。

種田山頭火の歌は、人間の弱さにのた打ち回っていて、切ない。

彼は、自由律俳句がいい・・・

【分け入っても分け入っても青い山】。

山頭火が尊敬した、放哉の

【咳しても一人】もいいし、

詠み人不明の、

【咳しなくても一人】は、もっと好き(笑)。

もう私も先がないので、近所のおばぁさんが、高級なレストランに行った時の感動を短歌にしたものとか、田舎のちょっとした有名な、小ぶりな石柱を見た時の感動とか、正直、あまり読みたいと思わない・・・

今は、不必要に、起心動念するのが、つらい。

(石柱なんか、若い時に、随行通訳で中国に行って、雲南省昆明の石林、桂林の石林などなど、何度も、見ているもの~笑)。

ただ、短歌多作の、お披露目好きの、このおばぁさんを絶賛する方もいる。

いま流行の<アンチ・エイジング>、

年をとっても頭を使って、呆けない様に、色々なことにチャレンジして、暮らしましょう・・・でも、なんだかそれが、度を越して、一種の、脅迫概念レベルになってしまっていて、みなで、アンチ・エイジングの大合唱、というのは、如何なものか?

人間、呆ける時は呆ける。

<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Paññādhika Sayalay般若精舎>