3、無行または有行の区別:
「行」とは、多層の意味を有する言葉であるが、ここにおいては、唆し、扇動、惹起、または何らかの方便または方法を採用する事を言う。
無行とは、主動的であり、すなわち、「唆し」(asaṅkhārika)を受けていない事を言う。
有行は、受動的である事を言う。
有行と無行に分けるのは、主に、唆しを受けたかどうか、に基づく。
唆しは、他人からであっても、己自身からであっても、また、身・口、または純粋に意識上の唆しであっても、よい。
もし、他人が身体的な行動によって、我々にある種の心を生起せしめるか、または、当該の心に依って、行動するならば、この種の扇動は、身業に属する。
例えば、ある人間に殺人をさせる時、あなたが手を振り、それによって、彼が人を殺しに行ったとすると、これは、身体による唆し、と言う。
もし、言葉であるならば、あなたが「彼を殺せ」と命令し、ある人が、あなたの命令に従って、人を殺す(という様な例がある)。
故に、身体的、言語的、または意識上の、という風に区分する事ができる。
(3-32につづく)
★句読点は中国語原文を優先尊重。
<願以此功徳、早日証得涅槃楽>
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/
Paññādhika Sayalay 般若精舎>