Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-31)(私家版)

3、無行または有行の区別:

「行」とは、多層の意味を有する言葉であるが、ここにおいては、唆し、扇動、惹起、または何らかの方便または方法を採用する事を言う。

無行とは、主動的であり、すなわち、「唆し」(asaṅkhārika)を受けていない事を言う。

有行は、受動的である事を言う。

有行と無行に分けるのは、主に、唆しを受けたかどうか、に基づく。

唆しは、他人からであっても、己自身からであっても、また、身・口、または純粋に意識上の唆しであっても、よい。

もし、他人が身体的な行動によって、我々にある種の心を生起せしめるか、または、当該の心に依って、行動するならば、この種の扇動は、身業に属する。

例えば、ある人間に殺人をさせる時、あなたが手を振り、それによって、彼が人を殺しに行ったとすると、これは、身体による唆し、と言う。

もし、言葉であるならば、あなたが「彼を殺せ」と命令し、ある人が、あなたの命令に従って、人を殺す(という様な例がある)。

故に、身体的、言語的、または意識上の、という風に区分する事ができる。

(3-32につづく)

★句読点は中国語原文を優先尊重。

<願以此功徳、早日証得涅槃楽>

   <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/

    Paññādhika Sayalay 般若精舎>