翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-56)(私家版)
12個の不善心は、みな受(具)を含む:
すなわち、悦具、捨具、憂具。
その内、憂具は、純粋に、ただ、瞋恚とのみ相応する。
私がアメリカにいた時、非常に多くの西洋人が、以下の様に問うた:
「恐怖(fear)は、どの心所に属しますか?」
恐怖は、瞋恚の心所に属する。
というのも、それは、憂具であるが故に。
受が、憂具である、という点から鑑みて、恐怖の心理状態は、瞋に属するということが分かる。
(恐怖しているその)時(のその心)は、瞋恚心である。
また、ある人が、私に訊ねた
「読経する時、やたらに、涙がこぼれるのだが、これは瞋恚でしょうか?」
こういう時、あなたの心中に相応して生起した所の受が、
喜であるか?
または憂であるか?
それとも捨であるか?
を観察し、その上、それが善であるか、悪であるかを、決定しなければならない。
(3-57につづく)
★句読点は中国語原文を優先尊重。
<願以此功徳、早日証得涅槃楽>
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/
Paññādhika Sayalay 般若精舎>