出家とは、一人の人間の、その身と心がともに、仏陀の教法に具入する事を意味する。
髭と頭髪を剃り落とし、俗装を放棄して、袈裟を纏う。
(しかし)これは、ただの身出家である;
俗心を捨てるのは、髭と頭髪や俗装を捨てるほど、容易ではない。
一人の凡夫は、袈裟を纏いながら、俗心はなお、以前と変わらない事もあり得る。
身出家は、何分かの内に完成する事ができるが、しかし、心出家は、それほど容易には完成しない。
ある種の人々は、身出家しているものの、心出家は、全くもって実践する事あたわない。
この様な出家者は、俗心で一生を終える事になる。
(5-5につづく)
<願以此功徳、早日証得涅槃楽>