南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(5-7)(私家版)

心出家とは、内心の不善、すなわち、諸々の貪愛、傲慢、我見、瞋恚、嫉妬と吝嗇等を取り除かなければならない(事を意味する);

同時に、心の中において、僧人が具備しなければならない善法、すなわち、慈愛、憐憫、信心(=仏法への信頼と確信)、智慧、少欲、知足(布施で頂いた品物に知足し、満足する事、今現在の禅修行の状況に満足する事等)を育成しなければならない。

真正なる出家の心とは、一粒の、訓練を経た所の心であり、この様な心を持つ人にとって、出家生命は、楽しく喜悦に満たされているものである。

戒を守る事、三宝を礼拝する事、僧務、禅修行と仏法の学習は、彼にとっては、みな、愉快な事柄である。

まさにこの様であるが故に、彼は、戒を守る事に自覚的であり、また、自発的に僧人のその他の義務を履行する為、戒律の条項の拘束を必要としない;

彼にとって、これらの事を実践するのに、人の監督を受ける必要はない。

もし、これら沙門の修持に参与できないならば、この事に彼は煩悩(煩悶)を持つのである。

(5-8につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>