Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(5-14)(私家版)

新しい生徒を教授する責任を持つ導師が、もし、柔和で自律的な学生を育成したいと考えるならば、彼を、上に述べた機関で教育を受けさせるだけでは足りず、少なくとも、その内心に、本書で含まれている所の仏法を建立せしめなければならない。

多くの人々が、仏教に親しむのは、輪廻に対して、突如として絶望するか、または、突如として信心(=仏法への信頼、確信)を起こしたか、または、誰か他人に勧められて剃髪得度するかして、その後に仏教に親しむ様になる。

しかし、時間が経つにつれて、出家は全く楽しくない事柄であり、自分は随分と馬鹿な事をしたものだと、思い始める。

彼らは、貪婪に、在家者の楽しみを羨み、ついには還俗する。

ある種の僧人は、袈裟を着て教育を受けるものの、よい勤め先が見つかると、即刻、還俗する。

ある種の僧人は、仏法に信心がなく、僧務に参与せず、茫々と生活し、一生を終える。

(5-15につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>