翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-101)(私家版)
阿羅漢生笑心の作用とは、阿羅漢をして、欲界の事・物に対して、微笑を生じせしめる、という所にある。
彼の笑いとは、ただ唇を少しばかり動かすだけ、である。我々の様に、大口を開いて笑ったりしない。
ある時、神通第一のモッガラーナ尊者がラッカナ比丘(Lakkhana)と托鉢に出たが、非常に多くの餓鬼が、付近を漂っているのを見て、心中に悦具阿羅漢生笑心を生じ、口の端を少し緩めて笑った。
ラッカナ尊者は不思議に思って訊ねた:
「尊者、あなたはなぜ、笑っているのですか?」
モッガラーナ尊者:
「ゴータマ仏陀の前に出た時に、あなたは再度、この問題を私に訊ねて下さい。」
その後、二人は仏陀の所へ行ったので、ラッカナ尊者は、この問題を蒸し返して、モッガラーナ尊者に訊ねた。
モッガラーナ尊者は言う:
「私は先ほど、非常に多くの餓鬼が、付近で浮遊しているのを見たのです。」
仏陀は言う:
「私が成道した時もまた、同じ様な餓鬼が、付近で漂っているのを見ました。ある者は、頭が人間で、身体が蛇で、ある者は、首が針の様に(細く)、なのに、お腹は妊婦の様に大きい。お腹がこの様に大きいのに、首は細い為に、食べられる物は非常に少なく、その為、いつもお腹を空かしている。」
この様に、仏陀は、各種各様の餓鬼を、描写して聞かせた。
(3-102につづく)
<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>