南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-111)(私家版)

ある種の人々は、この境地に到達すると、好奇心が生まれて、(禅相を)弄びつづけ、結果、禅相が消え失せてから、後悔する。

禅相を弄ぶ時、心は専注ができなくなり、定力は消失し、禅相もまた、それにつれて、見えなくなってしまう。

というのも、禅相は、定力によって生じるものであるが故に。

定力が安定している時にのみ、禅相の消失を免れる事ができる。

もし、禅相が消えて見えなくなったならば、引き続き、継続して呼吸に専注するならば、必ずや、禅相は、再度出現する。

故に、平捨の心でもって、修行しなければならない。

禅相の影響を、受け続けてはならない。

ある種の人々は、他人と比較するのが好きだ。

ひとたび、禅相が出現しないとなると、悲しく思い、故に、修行が疎かになる。

平捨の心でもって、(呼吸を)観ずる必要がある。

(禅相が)あっても良く、なくても良い。

(己の責任は)呼吸を観じつづける事、それだけである。

(3-112につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>