Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-119)(私家版)

色界唯作心(5)は、唯一、初禅、二禅、三禅、四禅、五禅を擁する阿羅漢の心にのみ、存在する。

凡夫が生起させる所の初禅心は、善心と言い、阿羅漢が生起させる所の初禅心は、唯作心と言う。

なぜ、唯作心と言うのか?

というのも、唯作心は、もはや、二度と、業報を生じないが故に。

阿羅漢はすでに、徹底的に無明と愛欲を断じ除いているが故に、その行為は、もはや果報を生じることがない。

我々凡夫は、いまだ無明と愛欲を断じ除いてはいない為に、すべての作為は、善心または不善心と呼ぶ。

そして、これらの心の活動は、果報を生じせしめるものである。

(3-120につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>